お役立ちコラム
column
お役立ちコラム詳細
column detail
歯科医院の医師は何歳で開業する?統計からみる適切な年齢を紹介
2022.08.21お役立ちコラム
歯科医になる方の中には、歯科医院の開業を目指している方も多いのではないでしょうか。
近年は、少子化により虫歯治療を受ける子供の数は減少していますが、高齢化社会により高齢の患者数は増加しているので、今後も歯科医院の需要は伸びていくと考えられています。
ここでは、どのタイミングで開業すれば良いのか、悩んでいる方に向けて、開業の注意点や年代別にみた歯科医開業の割合や推移などを紹介します。
歯科医院開業の注意点
歯科医院は、医師免許を持っていれば開業できます。
しかし、歯科医院を開業するということは、治療や診察だけでなく、スタッフ管理や経営なども行うことになります。
つまり、「経営者」として利益のことも考えなければならないのです。
そのため、ただ開業すれば良いという考えでは失敗してしまう可能性もあるので、ここでは開業にあたっての注意点を紹介します。
物件の事前調査やリサーチをする
経営を成り立たせるためには、歯科医院を開業する場所の事前調査やリサーチが必要不可欠です。
どんな業種であっても、物件の周辺を調査し、需要があるかを確認します。
歯科医院も同じで、オープンすればたくさんの患者様が来院するというわけではないので、しっかり現地調査をしましょう。
調査のポイントは以下の三つになります。
・近隣に競合となる歯科医院がどれくらいあるか
・昼と夜の人口比率
・近隣住民の年代や家族構成
これらのポイントを調査しないと、需要のないところに開業してしまう可能性もあるので注意してください。
内装の予算を確保する
歯科医の開業費用は約5,000万円といわれているので、資金を準備するだけでも大変かもしれません。
そのため、内装や外装費用を削減するという方もいますが、内装費用を削減してしまうと、患者様からの印象が悪くなってしまう可能性があります。
治療スペースが狭い、待合室の雰囲気が暗いなどネガティブな印象を与えてしまうと、新規顧客の獲得も難しくなり、リピーターも減ってしまうので内装の予算はしっかり確保しておくことが重要です。
歯科医院の開業年齢は何歳?
歯科医の開業年齢は、35~36歳が20%程度となっており、50代までには約70%が開業しています。
もちろん、開業年齢は人によって異なりますが、40~50代にかけて開業する人が多いことが分かっています。
ちなみに、開業する平均年齢は41.3歳となっているので、「何歳で開業すれば良いのか」を迷っている方は、この年齢を目安にすると良いでしょう。
年代別 歯科医開業の割合と推移
開業を目指す歯科医の方は、何歳で開業する人が多いのか気になるかもしれません。
少し古い資料からの抜粋になりますが、年代別の歯科医開業の割合は、以下のようになっています。
開業年代 | 2018年 |
20代 | 1% |
30代 | 17% |
40代 | 53% |
50代 | 73% |
60代 | 81% |
70代 | 73% |
この表を見ると分かるように、開業する年代がもっとも多いのは60代、次いで50代と70代が多くなっています。
逆に、積極的に開業しそうな30代は17%とかなり低い数字です。
しかし、10年ごとの推移を見ると、開業年齢が高齢に偏っているのはここ数年であることが分かります。
開業年代 | 1998年 | 2008年 | 2018年 |
20代 | 4% | 1% | 1% |
30代 | 49% | 30% | 17% |
40代 | 77% | 69% | 53% |
50代 | 86% | 82% | 73% |
60代 | 87% | 86% | 81% |
70代 | 71% | 73% | 73% |
昔から、開業年齢で一番多いのは50~70代ということに変わりはありませんが、昔は30代40代で開業する人もたくさんいたのです。
近年は、特に30代開業の減少幅が大きくなっていますが、理由としては、開業資金が高額であることや技術の習得までに時間がかかることなどが挙げられます。
逆に考えると、早い段階から開業を意識して準備を始めれば、たとえ30代でも歯科医院を始めるのは難しくないといえるでしょう。
歯科医院開業の適齢期はいつ?
歯科医院開業に適齢期というものはありませんが、「医師としての技術が身に付いた時」や「開業資金が貯まった時」、「ライフステージが変わる時」などを目安にする方が多いようです。
年齢でいうと、某企業が主催している開業セミナーでは、参加者の六割が30代ということから、30代で開業を意識する歯科医が多いと考えられます。
しかし、「○歳で開業すれば成功する」というものではないので、ご自身で年齢を決めて、治療スキルや知識、開業資金など段階的に準備を整えて開業するのがベストといえるでしょう。
歯科医院の開業を目指すなら早めに準備を始めよう
結論からいうと、歯科医院の開業を目指すのであれば、早めに準備を始めるのがベストです。
早めに準備をしておけば、開業に適した物件が見つかった場合すぐに対応できます。
「タイミングを見計らって」「○歳になったら」など準備を後回しにしてしまうと、良い物件が見つかっても資金が用意できないということになるかもしれません。
開業資金の準備は大変ですが、まずはどのような内装にするかだけでも決めておくと準備もスムーズに進むので、歯科医院の開業でお悩みの方は一度株式会社ismへご相談ください。