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歯医者で使用される機材 準備するべき5つと選定のポイントを解説
2023.02.22お役立ちコラム
歯医者の開業準備では、院内の内装設計と同時に医療用機材や器具を数種類揃えなければなりません。
歯の治療で使う機材は、開業後の患者さんの回転効率を左右する大切な存在です。
特にレントゲンやユニットなどの機材は、購入コストが高額なため慎重に選ぶ必要があります。
本記事では、歯医者で使用される医療用機材の特徴や機材選定のポイントについて解説します。
歯医者の開業準備を進めている方は、ぜひ最後までご覧ください。
歯医者での機材選びが重要な理由
歯医者の開業準備を進めるにあたり、機材選びはとても重要です。
開業した後に、運営コストや患者さんの回転率にも大きく影響するためです。
歯科治療は、肉眼で患者さんの口内を見ながらじっくりと治療する時代から精密機械を使い、高精度な歯の治療を行う時代へと変わりました。
治療時の痛みや不快感を軽減できる機材を準備すれば、患者さんも安心して治療を受けられます。
医療従事者も、高性能な機材があれば精度の高い治療が提供可能です。
歯医者で準備するべき機材5選
歯医者の開業にあたり、必ず準備リストに入れておきたい機材は下記の5つです。
1. ユニット(治療用のテーブル・チェア)
2. レントゲン・CT
3. バキューム・コンプレッサー
4. 滅菌器(オートクレーブ)
5. 超音波スケーラー・エアースケーラー
この章では、それぞれの機材の特徴と役割について解説します。
1.ユニット(治療用のテーブル・チェア)
ユニットには、小児用・メンテナンス用(歯科衛生士が使用)・カウンセリング特化型など、さまざまなタイプがあります。
想定する患者の年齢層や歯医者の治療スペースの規模によって、設置台数の検討が必要です。
価格は200万円~数千万円と幅広く、院内衛生や感染症予防のためにも、消毒・除菌システム付きの機材があると安心です。
ほかにもサイズやデザインなどを見て、医院のコンセプトに見合う機材を選びましょう。
2.レントゲン・CT
レントゲン機材と比べてCT機材の価格は、2倍近く高い傾向にあります。
CT・レントゲン検査によって、歯の深部の異常が分かって精度の高い治療ができるため、導入は必要不可欠です。
まずは診療スペースにCT・レントゲン専用の区画を準備してから、機材を購入する必要があります。
CT・レントゲン機材は、1台あたり数百万円以上と高額なのでコストパフォーマンスをよく考えたうえで購入しましょう。
3.バキューム・コンプレッサー
バキューム・コンプレッサーは、歯を削ったり歯石を除去したりする際に出てくる粉塵を吸い取る機材です。
ユニット周辺の清潔を保ち、患者さんに快適に治療を受けてもらうためには欠かせません。
歯医者の規模やユニット数などを計画したうえで、開業資金の中でバキューム・コンプレッサーに使える予算を慎重に考えましょう。
4.滅菌器(オートクレーブ)
患者さんの感染リスクを抑えるために、滅菌器(オートクレーブ)は欠かません。
滅菌器にはクラスN・クラスBの2種類があり、クラスBの機材の方が高い滅菌力を持っているとされています。
歯の治療で使用した器具(エキスプローラー・ピンセットなど)を滅菌するため、衛生面においてはとても重要な機材です。
高性能な滅菌器の設置で、院内の感染症リスクをさらに減らせるでしょう。
5.超音波スケーラー・エアースケーラー
超音波スケーラーは、超音波振動を利用して歯石を除去する機材です。
一般的なスケーラーよりも治療時の痛みが少なく、歯を傷つけにくいメリットがあります。
エアースケーラーは、超音波スケーラーに比べて出力が弱めです。
しかし、電磁波を使わないのでペースメーカーを使う患者さんでも安心して治療を受けられます。
スケーラーの価格はメーカーによってさまざまなので、予算に応じて選びましょう。
歯医者で使用する機材選定のポイント2つ
歯医者の機材には多くの種類がありますが、下記の2点に注意して機材を選ぶ必要があります。
1. 開業の予算
2. 診療方針やコンセプト
それぞれのポイントについて解説しますので、参考にしてください。
1.開業の予算
開業の予算を考えた機材選びをすれば、後々の資金繰りの不安も減ります。
内装設計・工事、機材や器具の購入など、歯医者の開業にはさまざまな面で費用がかかります。
開業前から無理をしないように、まずは最低限必要な機材の準備が大切です。
歯医者の経営が安定してきたら、資金の状況を見て追加の機材購入を検討するとよいでしょう。
2.診療方針やコンセプト
開業する地域、医院のコンセプト、診療方針などを考えた機材選びも大切です。
例えば、子ども向けの歯科なら小児用の設備を準備する必要があります。
治療時の患者さんの快適性を重視するなら、ユニットチェアの座り心地を見ながら選ぶのもよいでしょう。
開業前にすべての機材を準備する必要はありません。
まずは必要最低限の機材を準備して、開業後の院内の様子を見て追加購入を考えましょう。
まとめ
歯医者で必要な機材は、どれも決して安いものではありません。
しかし、患者さんに安心して治療を受けてもらうためには、性能の高い機材が必要不可欠です。
歯医者の開業を考えるなら、しっかりと事業計画を立てて機材購入を検討していく必要があります。
歯医者の目指す診療方針やコンセプトもよく考えて、適切な機材を選びましょう。