お役立ちコラム

column

お役立ちコラム詳細

column detail

誰もが利用しやすい病院設計のコツ!設計の際のポイントを5つ紹介

2022.09.29お役立ちコラム

「病院やクリニックを設計したいけれど、どの部分に注意して設計を考えたらよいのか分からない」などのお悩みを抱えていませんか?
この記事では、病院設計の際に意識したい5つのポイントについて解説していきます。

新しく病院を開業したい方や、改修を考えている方などのお役に立てる内容となっています。
誰もが利用しやすい病院・クリニックを設計したい方は、ぜひ本記事をご覧ください。

誰もが利用しやすい病院設計のコツ!設計の際のポイントを5つ紹介

病院を設計する際のポイント5選

病院は、多くの患者様が安心して治療を行う場所です。
それと同時に、病院はスタッフや業者が日々出入りする場所でもあります。
病院を設計する際は、患者様だけでなく各方面からの視点や意見を取り入れることが重要です。

「誰もが利用しやすい医療施設」を実現させるために、設計する際に意識したいポイントを5つご紹介します。

雑菌を院内に持ち込まないようにする

病院は赤ちゃんから高齢者まで、多くの方が出入りする場所です。
特に子どもの受け入れもする病院の場合、子どもは菌やウイルスに弱く感染対策への対応が重要視されています。

新型コロナウイルス流行後からは、どの病院でも雑菌やウイルス対策に関して意識が向けられており、大切な設計ポイントの一つです。

● 土足かスリッパ使用にするか
● ベビーカーをどこまで持ってきてよいか
● 手指消毒や検温設置はどこにするか

上記のような対策を、早めに決めておくとよいでしょう。

移動しやすい導線を意識する

患者様にとっての使いやすさも大切ですが、スタッフの導線を考慮することも重要です。
車いすやストレッチャーの患者さんが来る可能性がある場合、バリアフリーの導線を考慮しなければなりません。

移動ですれ違ったり方向転換したりするときのために、廊下や診察室、ドアの幅や広さの確保も必要です。

導線の考慮が不十分だと、不必要な対応が生まれることでスタッフの業務効率が落ちてしまいます。
待合室の患者様の迷惑にもつながる可能性があるため、しっかりと意識しましょう。

風や光が通りやすい空間を意識する

心地よいと感じる空間づくりも大切です。
大きな窓や天窓、吹き抜けなどを採用し、風通りや光の通りやすい空間を作ると、病院の雰囲気が明るく気持ちのよい空間になります。
グリーンをたくさん配置するのもよいでしょう。

病院の滞在時間は、受付〜会計終了まで意外と長いものです。
検査が入ったり、処置を受けたりしていると1日がかりになることもあります。

待ち時間を少しでも快適に、そして不安な気持ちを抱えて来院する患者様の気持ちを和らげるためにも、風や光通りのよい空間を作る意識をしましょう。

目の届かない場所を作らないようにする

死角のような場所をつくらないよう考慮することは大切です。
患者様とスタッフが、お互いに目が行き届くことで安心感が生まれ、医療事故などの防止にもつながります。
受付からほぼすべての場所に目が届くような、見通しのよい設計がベストです。

広さや構造上難しい場合は、下記のような工夫することで事故防止や安心感のある空間につながります。

● 目が届かない場所は、手すりをつけ床をカーペットにする
● 仕切りをガラスにするなどして、目が届くようにする
● 遠くからでも見守りができるよう、カーブミラーを設置する
● 目の届きにくい場所に、SOSボタンを設置する

患者様を第一に考えた設計を意識する

患者様が「利用しにくい病院だ」と感じてしまえば、もう来院されない可能性があります。
医院設計で重要なのは、病院は患者様のための空間であるといった点です。

これが基本の考えとなることをまず認識し、患者様ファーストを忘れないように設計することが大切です。

「誰のため空間なのか、どのような医療を提供するのか」といったコンセプトを、常に意識して設計を進めるとよいでしょう。
自ずとやるべき対策が見えてくるはずです。

設計の際はガイドラインにも注意しよう

病院を作る際は、下記のような多くのガイドラインや法律を守らなければなりません。

● 換気基準
● バリアフリー法
● 建築士法
● 建築基準法

これらは必要なガイドライン、法律の一部です。
このほかにも、さまざまな知識が必要となります。
すべてを一人で把握するのは難しいため、ガイドラインを遵守してくれる設計者を探すのがよいでしょう。

医療施設は特殊な建築物です。
法律や規制を、すべての建築士・設計士が知っているわけではありません。
依頼をする際には、事前に設計事務所や施工会社の実績をしっかり確認しましょう。
医療施設の建築に特化しているかどうかなど、安心して任せられる会社選びが大切です。

まとめ

病院は多くの方が出入りする場所であるため、設計の際には各方面からの視点や意見が必要となります。

建築士や設計士の方と内装だけではなく、診療コンセプトや経営理念を共有するなどコミュニケーションを密にはかることも大切で。
認識を共有することで、より理想の病院に近づけることができます。
設計段階だけでなく工事段階に入っても、現場に足を運ぶとよいでしょう。

実際に確認して、イメージと違った場合は初期段階であれば修正してもらえる可能性があります。
上記のポイントを参考にしながら、患者様・スタッフ全員が利用しやすい病院を完成させましょう。

お問い合わせ

contact

ご相談、お仕事のご依頼など、お気軽にお問い合わせください。

03-5839-2806